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学問的な話

2020.03.01 学問的な話

意味やニュアンスが転じた専門的用語たち①~想像力~

敢えて「専門用語」ではなく「専門的用語」と書いた。
単語自体は一般的でも専門家がその分野の中で使う場合、意味の異なる用語があるからである。
一般的な意味で理解してしまったために、専門家の発信した内容が誤解されて広まってしまうことがしばしばあるように見受けられるので、その一部を紹介したい。
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想像力
発達障害(特にASD)特性のひとつに「想像力の欠如」があると言われる。
これは本来、認知の偏り(歪みではない。これについては後日述べたい)による先の見通しの困難を意味する。そしてその不安から既知のパターンやルーチンへの「こだわり」が生じる。
しかしこれが「空想力」と同義に捉えられ、小説やファンタジーを楽しめないと誤解されることがある。
そうしたものを楽しめない発達障害者もいることは事実だが、それは「想像力の欠如」というより、より現実的なものや事実に即したものを好む別次元の特性である。

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