学習塾には集団指導塾と個別指導塾があります。
今回は集団指導塾について書いてみます。
集団指導塾の場合、学力ごとにクラス分けをしていても、クラス内で生徒間の学力に元から開きがあるのは避けられません。
経営の関係上、あまり細分化するわけにはいかないからです。
クラス内に成績上位・中位・下位の生徒がいる場合、授業のレベルは上位者に合わせられることが多いです。
中位に合わせると上位者は良くて現状維持しかできず、
下位に合わせると授業が簡単すぎてクラス全体のモティベーションに悪影響を及ぼします(聞かなくてもわかる授業は聞く気がしないので)。
そうなると塾全体の学力レベルや進学実績に関わります。
特に進学塾の場合、塾全体の学力レベルや進学実績は今後の集客に大きな影響を及ぼします。
だから成績上位者と意欲のある一部の中位者を大切にし、彼らを最大限伸ばそうとします。
これは少人数指導を謳う学習塾でも同様です。
学力レベルに合った指導ができるのは2名まで、3名以上になると個別指導は成立困難になります。
少人数であっても一斉指導になるなら、授業についてこられない生徒をきめ細かくケアすることはまず期待できないと言ってよいでしょう。
授業レベルと生徒自身の学力レベルが合っていれば集団指導塾もよいと思います。
特に周囲の影響を受けやすい子なら、クラス全体の士気が高ければ意欲的に勉強するようになることも少なくありません。
しかし本人の学力レベルを見定めず、塾の進学実績だけを見て我が子も上位校に入れるかのような夢を抱きつつ入塾させるのは得策とは言えません。